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小学生の運動不足を解消する方法|1日60分の目安と家でできる運動・続けるコツ

執筆者の写真: Shin Iwata
Shin Iwata
11 分前
読了時間: 12分

「最近、子どもがすぐに疲れたと言う」「休みの日はゲームや動画ばかり」。そんな様子を見て、わが子の運動不足が気になっている保護者の方は多いのではないでしょうか。


実際に、小学生の親の6割強が子どもの運動機会は不足していると感じているという調査もあります。体力の低下が心配になる方もいるでしょう。とはいえ、運動が苦手な子に無理をさせたくはありませんよね。忙しい毎日の中で、何から始めればよいか迷うこともあるでしょう。


この記事では、小学生の運動不足を解消する方法をわかりやすく解説します。運動量の目安やチェックリストに加え、家でできる運動や学年別のコツも紹介します。今日からできることを一緒に見つけていきましょう。

小学生の運動不足をチェック|まずは必要な運動量の目安を知ろう


わが子が運動不足かどうかを判断するには、基準を知ることが欠かせません。まずは公的な目安と、家庭で確認できるサインを見ていきましょう。

小学生に必要な運動量は1日60分が目安


厚生労働省は、WHOの指針をもとにこども向けの運動量の目安を示しています。中心となるのは、中強度以上の身体活動を1日60分以上行うことです。では、中強度とはどのくらいの運動なのでしょうか。

「中強度の運動」とは息が弾む程度の動き


ガイドでは、中強度以上の目安を『3メッツ以上』としています。メッツとは、安静時の何倍のエネルギーを使うかを示す単位です。つまり、中強度以上とは安静時の3倍以上のエネルギーを使う活動です。小学生なら、早歩きや自転車こぎ、追いかけっこなどが当てはまるでしょう。

週3日は骨や筋肉を強くする運動も取り入れる


ガイドでは、高強度の運動や骨と筋肉を強くする活動を週3日以上行うことも勧めています。ジャンプする遊びや鉄棒のように、自分の体重を支える動きがこれにあたります。

運動不足のサインをチェックリストで確認


目安がわかったら、次は普段の様子を振り返ってみましょう。以下に当てはまる項目が多いほど、体を動かす時間が足りていないサインです。


・体育以外で体を動かす時間が1日60分に届かない

・休日は家の中で過ごすことが多い

・平日のスクリーンタイムが3時間を超える日がある

・階段や坂道ですぐに息が上がる

・外遊びに誘っても乗り気にならない


いくつ当てはまっても、心配しすぎる必要はありません。これから紹介する方法で、少しずつ改善を目指しましょう。

データで見る小学生の運動不足と体力の現状


運動不足は、一部の家庭だけの問題ではありません。国の最新調査からも、小学生の体力や生活の変化が見えてきます。

体力は回復傾向でもコロナ前の水準には届いていない


スポーツ庁が小学5年生と中学2年生を対象に全国体力調査を行った結果、2025年度では、小中学生の男女とも体力合計点が前年度より上がりました。しかし、小学生の男女はまだコロナ前の水準に戻っていません。また、運動時間が長い子ほど体力合計点が高い傾向も示されています。

スクリーンタイムが長い小学生が増えている

スポーツ庁では、学習以外で画面を見る時間を調べています。平日のスクリーンタイムが3時間以上の割合は、小中学生の男女ともコロナ禍以降、増加傾向です。民間の調査でも、運動機会が足りない理由の1位は「ゲームや動画など室内遊びを好むため」でした。

小学生が運動不足になる主な原因

小学生の運動不足を解消する方法|1日60分の目安と家でできる運動・続けるコツ

運動不足を解消するには、まず原因を知ることが近道です。ここでは代表的な3つの原因を見ていきましょう。

外遊びに必要な「3つの間」が減っている


子どもの外遊びには、時間・空間・仲間の「3つの間」が必要だといわれます。しかし、ボール遊びを禁止している公園もあります。習い事や塾で、友達と遊ぶ時間が合わないこともあるでしょう。

ゲームや塾など室内で過ごす時間が長い


テレビゲームなど室内での静的な遊びが運動不足の主な要因です。また、塾も要因の一つとされています。ゲームや勉強そのものが悪いわけではありません。問題になるのは、体を動かす時間を圧迫するほど長くなることです。

運動への苦手意識や「嫌い」という気持ち


一般的に、運動に肯定的な感情を持つ子ほど、運動習慣を続ける可能性が高いと言われています。逆にいえば、苦手意識は運動から遠ざかる原因になりやすいといえます。

運動不足が小学生の体と心に与える影響


運動不足が続くと、体を動かすことで得られる効果を逃してしまいます。厚生労働省のガイドの内容をもとに整理しましょう。

体への影響|体力・骨・体重管理


ガイドによると、身体活動には全身持久力や筋力を高める効果があります。骨の健康や血圧・血糖値などの代謝機能も、運動で向上する項目です。さらに、健康的な体重管理にも役立つとされています。運動不足になると、こうした効果を得る機会が減ってしまうのです。

心と脳への影響|集中力やメンタルヘルス


中高強度の身体活動は、認知機能やメンタルヘルスの向上にも効果があると示されています。認知機能とは、記憶したり考えたりする頭の働きのことです。つまり運動は、学びや心の安定を支える土台にもなるといえるでしょう。

小学生の運動不足を解消するための3つの基本ポイント


具体的な方法を試す前に、押さえておきたい考え方があります。次の3つを意識すると、無理なく運動量を増やしやすくなるでしょう。

「運動しなさい」より「一緒に遊ぼう」と誘う


子どもにとって、運動は「楽しい遊び」であることが理想です。前述のとおり、前向きな気持ちを持つ子ほど運動習慣が続きやすいとされています。まずは誘い方を「一緒に遊ぼう」に変えてみてください。

短い時間の運動を1日の合計で考える


1日60分と聞くと、ハードルが高く感じるかもしれません。しかし、まとまった時間を一度に確保する必要はありません。ガイドでも、体を動かす時間が少ない子は少しでも活動することが推奨されています。朝の体操と放課後の外遊びのように、1日の中で積み重ねていけば大丈夫です。

運動を増やすだけでなく座りっぱなしを減らす


座っている時間を減らすことも、運動と同じくらい重要です。ガイドでも、座りっぱなしの時間やスクリーンタイムを減らすことが勧められています。動画を1本見たら立ち上がって伸びをするなど、小さな工夫から始めてみましょう。

家でできる小学生の運動不足解消法|室内遊びで楽しく体を動かそう


雨の日や暑い日でも、家の中で体を動かす工夫はたくさんあります。ここでは道具なしの運動から、身近な道具を使った遊びまで紹介します。

道具なしでできる室内運動


特別な道具がなくても、全身を使った運動は十分に可能です。手軽に始められる2つの方法を見ていきましょう。

動物歩きで全身の筋力とバランスを養う


動物歩きとは、クマやカエルなど動物の動きをまねする遊びです。両手と両足を床について歩くクマ歩きは、腕や体幹を使う全身運動になります。親子で競争すれば、ゲーム感覚で楽しめるのも魅力です。

ダンスやラジオ体操でリズムよく体を動かす


好きな曲に合わせて踊るダンスは、楽しみながら続けやすい運動です。朝の習慣にするなら、ラジオ体操もおすすめします。第一体操は約3分なので、登校前でも取り入れやすいでしょう。

身近な道具を使った室内運動とお手伝い


風船を落とさないようにつき合う風船バレーは、狭い場所でも楽しめる遊びです。バランスボールは、座って弾むだけでも姿勢を保つために体幹を使います。また、雑巾がけなどのお手伝いも体を動かす立派な機会になるでしょう。

マンションでも安心な騒音とケガへの対策


集合住宅では、下の階への音に配慮が必要です。ジャンプを伴う運動は、ジョイントマットなどを敷いて行いましょう。家具の角や窓の近くは避け、周りに物がない場所を確保することも大切です。また、早朝や夜遅くは静かな運動を選ぶと安心できます。

外でできる小学生の運動不足解消法|公園や日常生活を活用しよう

小学生の運動不足を解消する方法|1日60分の目安と家でできる運動・続けるコツ

外での運動は、家の中よりも思い切り体を動かせるのが魅力です。特別な施設がなくても、身近な場所で運動量は増やせます。

公園遊びや鬼ごっこで思い切り走る


鬼ごっこは、走る・止まる・方向を変えるといった多様な動きを含む遊びです。鉄棒やうんていなどの遊具は、自分の体を支える力を使います。親も一緒に参加すれば、大人の運動不足解消にもなるでしょう。

散歩や階段など生活の中の活動を増やす


日常の移動を工夫すれば、特別な時間を作らなくても活動量は増やせます。近所への買い物に歩いて出かけるのも一つの方法です。エレベーターより階段を選ぶ習慣も、脚を使う良い機会になります。

週末は家族でアクティブに過ごす


週末は、平日よりもまとまった時間を確保しやすいでしょう。ハイキングやサイクリングなど、家族で楽しめる活動を計画してみてください。屋内プールなら、天候に左右されずに体を動かせます。

学年別|小学生におすすめの運動と関わり方


小学生の6年間は、体も心も大きく成長する時期です。学校の体育で学ぶ内容も参考に、学年に合った運動を選んでみましょう。

低学年(1・2年生)は遊びの中でさまざまな動きを経験する


学習指導要領では、低学年の体育に「多様な動きをつくる運動遊び」が位置づけられています。バランスをとる・移動する・用具を操作するなどの動きを、遊びの中で経験することがねらいです。家庭でも、いろいろな遊びを取り入れるとよいでしょう。

中学年(3・4年生)は動きの幅を広げてスポーツにも挑戦


中学年の体育でも、多様な動きをつくる運動が引き続き扱われます。また、9〜12歳ごろは一般に「ゴールデンエイジ」と呼ばれています。ボール運動やなわとびの技など、少し難しい動きにも挑戦してみてください。

高学年(5・6年生)は体の動きを高める運動を取り入れる


高学年になると、体育の内容は「体の動きを高める運動」へと進みます。体の柔らかさや力強さ、動きを持続する力を高めることがねらいです。過去の研究報告でも、学年が上がるにつれて外遊びの時間が減る傾向が示されていました。忙しくなる時期だからこそ、短時間でも体を動かす時間を意識して確保しましょう。

運動が苦手・嫌いな小学生への関わり方と習慣化のコツ


運動が苦手な子ほど、楽しいと感じられる関わり方が大切です。あわせて、無理なく続けるための工夫も紹介します。

他の子と比べずに「できた」を認める


比べる相手は、きょうだいや友達ではなく昨日のわが子にしましょう。「前より遠くまで跳べたね」のように、成長を言葉にして伝えることがポイントです。記録やタイム計測などゲームの要素を取り入れるのも効果的な方法といえます。

睡眠や食事とセットで生活リズムを整える


全国体力調査では、生活習慣と体力の関係も分析されています。運動・食事・休養・睡眠に気を付けている子ほど、体力合計点が高い結果でした。つまり、運動だけでなく生活全体を整えることが大切です。「夕食前の15分」のように運動する時間を決め、毎日のリズムに組み込んでいきましょう。

季節ごとの運動不足対策と注意点


季節によって、運動しやすい環境は大きく変わります。特に夏と冬は、安全面への配慮を忘れないようにしましょう。

夏は熱中症対策を最優先にする


夏の屋外運動では、熱中症への備えが欠かせません。環境省が公表している暑さ指数を確認する習慣をつけましょう。日本スポーツ協会の指針では、暑さ指数31以上で運動は原則中止とされています。暑い日は涼しい朝夕に遊ぶか、室内の運動に切り替えてください。

冬や雨の日は室内メニューを用意しておく


寒い日や雨の日は、外遊びの機会が減りがちです。前もって室内でできる運動を決めておけば、天気に左右されずに続けられます。寒い日は、準備運動で体を温めてから始めましょう。

運動不足解消に習い事を検討するときの選び方

小学生の運動不足を解消する方法|1日60分の目安と家でできる運動・続けるコツ

家庭での運動に加えて、習い事を検討するご家庭もあるでしょう。民間の調査では、小学生の親の55%以上が運動系の習い事をさせていると回答しています。

人気の運動系習い事とそれぞれの特徴


同じ調査で、運動系習い事の1位は水泳でした。2位はサッカーで、3位はダンスという結果です。水泳は全身を使う運動で、屋内プールなら天候に左右されません。サッカーは走る量が多く、仲間と協力する経験も積めるスポーツです。ダンスは音楽に合わせて楽しめるため、リズム感を養いたい子に向いています。

習い事選びで確認したいチェックポイント


まずは、子ども本人がやってみたいと思えるかを大切にしましょう。体験参加ができる教室なら、実際の雰囲気を確かめるのがおすすめです。あわせて、通いやすさや費用、指導方針も確認しておくと安心できます。調査では、半数以上の親が「子ども自身が楽しそうにしていること」を良かった点に挙げていました。

小学生の運動不足解消に関するよくある質問


最後に、保護者の方が抱きやすい疑問にお答えします。

体育の授業があれば運動は足りていますか?


小学校の体育は1回45分で、週に2〜3回程度が一般的です。そのため、授業だけで毎日60分の目安を満たすのは難しいでしょう。放課後や休日にも、体を動かす時間を作ることが大切です。

ゲームはやめさせたほうがいいですか?


ガイドで推奨されているのは、スクリーンタイムを減らすことです。必ずしもゲームを完全にやめる必要はありません。「外遊びが終わったらゲーム」のように、親子でルールを決めるのがおすすめです。

運動はやればやるほど良いのですか?


運動のしすぎにも注意が必要です。厚生労働省のガイドでは、激しすぎる運動やオーバーユースへの注意も呼びかけています。痛みや強い疲れを訴えるときは、無理をさせずに休ませてください。

小学生の運動不足は楽しく少しずつ解消しよう


最後に、小学生の運動不足を解消するポイントを振り返りましょう。


・中強度以上の運動を1日合計60分を目安に行う

・週3日は骨や筋肉を強くする運動を取り入れる

・座りっぱなしとスクリーンタイムを減らす

・「遊び」から入り、他の子と比べずに成長を認める

・睡眠や食事とセットで生活リズムを整える


大切なのは、最初から完璧を目指すことではありません。まずは今日、親子で10分体を動かすことから始めてみてください。小さな積み重ねが、子どもの元気な毎日を支える力になります。


もし「天候に左右されずに全身を動かせる場がほしい」と感じたら、水泳も選択肢の一つです。NPO法人Aim Top Swimming Clubは、東京都世田谷区を中心に活動しています。幼児から大人まで、幅広い年代の方に水泳指導を行っていますので、ぜひ公式サイトをのぞいてみてください。

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